流れ続けて止まらないトイレの水を止める方法

INAXトイレをお使いの方は、タンクの上から出る手洗い水が流れ続けて止まらない、延々と水が流れ続けている、という事態に遭遇して困惑してしまうことがあるかもしれません。
また、タンクの上に手洗い管がついていないタイプのトイレだと、便器に水が流れ続けて止まらないことがあります。
そのような場合についつい焦ってタンクのフタを開けて対処しようとすると、水が噴き出してきて家中の床が水浸しになってしまう、なんてこともあり得ます。
今回は、INAXトイレの流れ続ける水の止め方と、トイレの修理についてご案内いたします。

INAXトイレから水が止まらない原因

設置してから20年前後が経過したINAXトイレは、タンクの中のオーバーフロー管と呼ばれる筒状の円柱が根元から折れてしまうことがあり、それにより水が止まらなくなってしまいます。

オーバーフロー管ってなに？

（LIXIL・INAX HPより引用）

オーバーフロー管は、トイレタンクの底に取り付けられた細長い棒状の部品のことを指します。先端付近に標準水位が記されており、タンク内の水位に問題がないか確認できます。

トイレタンクからの排水からタンク内への水の供給は、以下のような手順で行われます。
①レバーを回すと、鎖でつながれたフロートゴム玉が引き上げられタンクの排水口から便器へと水が流れ出します。
②レバーが元に戻ってフロートゴム玉が排水口をふさいだら、水の流出も終了です。
③水が流出しタンク内の水位が下がるとボールタップの浮き球が下がります。するとボールタップの弁が開き水道管からタンクに水が供給されます。
④水位が高くなるのに合わせて浮き球が本来の位置まで上昇すれば、ボールタップの弁は閉じて給水も止まります。

このような一連のトイレの排水機能が正常である限りは、オーバーフロー管が特に機能することはありません。しかし、標準より水位が高くなったときには、タンクから水があふれないよう水を排出する役割を果たします。
オーバーフロー管の中は空洞になっていて、先端部が水に浸かると、余分な水は管内を通って便器へと流れていく仕組みになっています。

このオーバーフロー管が破損していると、止水ができずに手洗い水が止まらかなったり、便器に水が流れ込み続ける原因となってしまいます。

トイレの水を止める方法

ご自分で対処する際は、まずは、トイレに触らずに水を止める方法をお試しいただくのが良いかと思います。

※注意
タンクの手洗い水が流れ続けていると、タンクのフタを持ち上げて中を見ようとされる方が少なくないのですが、タンクのフタを持ち上げて取り外すと水が噴き出す可能性があります（手洗い管のないトイレはその可能性はありません）。

（１）水道の元栓を閉める

水道の元栓の場所を探します。

戸建住宅の場合、家の敷地内の地面にあります。量水器と書いてある青い蓋または金属製の四角い蓋を開けて、中にあるレバーまたはハンドルを回して元栓を閉めましょう。
マンションなど集合住宅の場合は、玄関の横にある金属製の扉内に元栓があります。扉を開け、レバーを回して元栓を閉めます。作業前に自分の家の元栓であることを十分に確認してから、元栓を閉めるように注意してください。