トイレつまりでぼったくり被害にあわない為の方法いろいろ
ここ数年、トイレの修理業者から法外な修理費を請求される、いわゆる「ぼったくり」被害に関するニュースをいたるところで耳にします。
トイレのつまりの修理だけで10万円、20万円、30万円も請求されたり、ひどい場合だと100万円以上を要求されるケースもあるようです。
今回は、そのような悪質なトイレつまり修理ぼったくり被害にあわないために、どのようなことに気を付けたらよいかについて解説していきます。
ぼったくりの被害事例
トイレつまりのぼったくりではどのような事例があるのかを簡単に紹介します。
事例その1
トイレのつまりや台所で排水が逆流したといったトラブルが発生し、スマートフォンで修理業者を検索。ヒットしたサイトに記載されたフリーダイヤルに電話し、訪問した業者に修理を依頼したという。相談者は約40万~150万円を請求され、「現金払いしか対応していない」などと言われてその場での支払いを求められたという。20代の女性相談者はトイレつまりの修理で「マンション全体の問題で数百万円の修理費が必要。今なら40万円ほどで済む」などと言われ、支払ったという。弁護団が別の業者に尋ねたところでは、通常で高くても5万円ほど。排水管の取り換えが必要な場合は数十万円程度という。
出典:朝日新聞デジタル『トイレのつまり修理、ぼったくり多発 150万円請求も』
この事例では、業者が被害者のマンション全体に影響があることをほのめかし、あたかも高額請求に正当な理由があるような物言いをしています。
また、すぐに支払えば低額で済むと脅しめいた事を言うことで、被害者の焦燥感に付け込んでいるのも特徴的です。
事例その2
女性は8月中旬、洗濯機の排水管付近で漏水が起きたためインターネットで修理業者を検索し、上位に表示された修理業者の紹介サイトを利用。サイトには「出張・見積もり無料」「明確な金額を提示、追加料金一切なし」などと記載されていた。
ところが、訪れた同県豊橋市の業者2人に見積書を見せるよう求めても「今、作ってます」などと言って具体的な説明はないまま、業者はいきなり床板を切断し、排水管の交換などの作業を始めたという。終了後、見せられた工事請負契約書には約65万円の請求額が記載され、女性は「血の気が引いた」。
業者は「クレジットカード払いなら、料金は80万円を超える」「料金は火災保険で返ってくる」などとまくし立て、現金払いを促した。女性は家の修繕用にためていたタンス預金を全て支払いに充てたという。
後日、女性が別の業者に問い合わせると、同種の工事は多く見積もっても7万円程度と判明。保険会社への問い合わせでは、排水管工事なら契約している保険の適用が難しいこともわかった。修理業者やサイトの運営会社に電話しても、「見積書がなくても工事はできる」などとして返金には応じてくれなかった。出典:讀賣新聞オンライン『7万円の工事が「65万円」、水回り修理で高額請求トラブル相次ぐ』
この事例では、業者は見積もりの提示に一切応じず強引に修理を行っています。
また、修理終了後という心理的に断りづらいタイミングに高額請求をし、後で返ってくるという謳い文句で現金払いを半ば強制しているあたり、その場で利益を得ることへの執着がうかがえます。
ぼったくり被害にあわないための方法
ぼったくり被害にあわないためにはどのような対策が必要でしょうか。
最低限の知識を身に着ける
ぼったくり業者は、「どうせ依頼者は修理の細かいことなんて分からないだろう」と、被害者の無知に付け込んで法外な値段を請求してきます。
あらかじめトイレつまりについて知識を身に着けておくことで、業者のウソ・不自然な言い訳を見抜ける可能性も高まります。
具体的には、トイレつまりの原因・どのような修理方法があるのか・必要な道具はどのようなものか・修理料金の相場等を知っておくことが重要です。
※以下の記事でもトイレつまりについて解説しています。ご参考にどうぞ。
『トイレの水の勢いが弱くトイレットペーパーが残る対処法』
『トイレつまり道具ラバーカップの正しい使い方』
『トイレに異物が詰まった時の修理料金(費用)!』
電話で見積もりを請求する
点検や見積もりなどの金額を明示したがらない業者には注意が必要です。気軽な気持ちで呼んでみて「やっぱり考え直したい」と思っても、とんでもない額の請求をされてトラブルになる可能性もあります。
また、「見積もり無料」と謳っている業者でも、出張費などの名目で料金を請求されるケースもあります。
まともな水道業者であれば、どのような不具合が生じているのかを電話口で聞いて、だいたいの値段相場を教えてくれるはずです。「現場を見るまでは答えられない」というような回答をする業者は要注意です。
「まずは点検・見積もりだけでも」という場合でも、どのような費用が掛かるのかしっかり確認しましょう。
インターネットに公開しているホームページの料金表を確認する
インターネットに公開しているホームページに料金表がのっていない、料金表を見せたがらないといった業者も危険です。そのような業者の場合、修理料金が担当者の一存で決まってしまうようなこともあります。
当然、担当者が勝手に金額を決めて提示するシステムだと、相場がかなり高くなりがちです。「料金表を確認できますか?」と聞いたときの回答に注意しましょう。
不安な時は勇気をもって断ろう!
依頼した業者に少しでも不安や不信感を覚えた時には、勇気をもって「今回はお断りします」という勇気が最終的には大切です。
業者の言われるがままに修理まで行ってしまうと、国民生活センター等に相談しても「契約してしまった以上は打つ手がない」と言われて泣き寝入りせざるを得ない可能性もあります。
トイレつまりのような突然やってくる緊急事態には焦って対応を急ぎがちですが、いったん深呼吸をして、ご紹介したポイントを思い出しながら悪徳業者に引っかからないよう心がけることをお勧めします。