階下漏水の点検と修理|築33年マンションで給湯用銅管の亀裂を発見

突然、下の階の天井から水が漏れていると連絡を受けたら、多くの方は大きな不安を感じるのではないでしょうか。マンションやアパートなどの集合住宅で下の階にある部屋に水漏れをすることを階下漏水と言うのですが、その水漏れの原因となっている場所を見つけるまでに時間がかかることも多く、放っておくとご近所トラブルにつながる可能性もあります。今回は、築33年のマンションで実際に発生した階下漏水について、どのように原因を調査し、修理へとつなげたのかを詳しくご紹介します。専門的な内容もできるだけわかりやすい言葉で説明しています。同じような漏水でお困りの方の参考になれば幸いです。

【この記事はこんな方におすすめ】
・下の階の天井から水漏れがあると言われて困っている方
・築年数の経った建物にお住まいで、漏水が心配な方
・漏水箇所の調査方法や修理の流れを知りたい方
・配管の交換と配管の部分修理のどちらを選べばよいか迷っている方
・信頼できる水道局指定業者に漏水調査や修理を依頼したいと考えている方

築33年マンションで階下漏水のご相談

今回、相談をいただいたのは、築33年のマンションにお住まいの新規のお客様です。ある日、下の階にお住まいの方から「天井から水が漏れている」と連絡があり、驚いて水道工事エコライフへご相談くださいました。マンションにお住まいの場合、階下漏水は自室だけの問題にとどまらず、下の階の方の生活にも影響を及ぼしてしまうため、できるだけ早く原因を突き止める必要があります。

階下漏水が起きた場合、まず考えなければならないのは「どこから水が漏れているのか」という原因の特定です。天井の一部が濡れているだけでは、上の階のどの配管や設備が原因なのか、見た目だけで判断することはできません。上の階のどこかで水を使ったタイミングと漏水のタイミングが一致するかどうかなど、細かい状況を伺いながら、可能性のある箇所を一つずつ確認していく必要があります。

築年数が経過したマンションでは、キッチンや洗面台、トイレなどの排水管だけでなく、壁の中や床下を通っている給水管・給湯管が劣化し、そこから漏水しているケースも見られます。今回のケースでも、まずは漏水箇所を特定するために、現地でしっかりと点検を行うことになりました。漏水箇所がはっきりすれば、必要な修理の範囲や内容も具体的に決めやすくなります。ここからは、実際にどのような流れで調査を進めていったのかをご紹介します。

階下漏水が起きた場合の対処方法

階下漏水は、漏水箇所や原因によって対処方法が大きく異なります。お風呂場の防水パッキンの劣化が原因のこともあれば、壁の中や床下に隠れている水道管そのものから水が漏れていることもあります。

特に、築25年以上が経過した住宅では、壁内や床下にある水道管が経年劣化によって傷みやすくなり、小さな穴やひび割れが生じて、それが階下漏水につながる場合が増えてきます。ただし、築年数が古いからといって、必ずしも漏水が起こるわけではありません。配管の材質や設置状況、これまでのメンテナンス状況によっても状態は異なりますので、築年数だけで判断せず、実際に点検を行うことが大切です。日頃から水回りの点検を受けている住宅と、長年点検を行っていない住宅とでは、配管の状態に差が出ることもあります。

漏水が見つかった場合の主な対処方法として、次の2つが考えられます。

(1)水道メーターから各水栓(蛇口)までの配管をすべて新しくする方法
(2)漏水している箇所を調査で特定し、その部分だけを修理する方法

どちらの方法を選ぶかは、建物の築年数や配管全体の劣化具合、ご予算などによって変わってきます。次の項目では、それぞれの方法にどのような特徴があるのかを見ていきましょう。ご自宅の状況に近いものがどちらなのか、イメージしながら読み進めていただければと思います。

水道メーターから先の水道管(配管)をすべて交換するメリット

一つ目の方法は、水道メーターから各水栓までの配管(給水管・給湯管)をまとめて新しいものに交換する方法です。

古くなった配管は、1か所を修理しても、時期を同じくして別の場所で新たに水漏れが発生してしまうことが多々あります。これは、配管全体が同じように経年劣化しているため、修理していない部分にも同じような傷みが進んでいるためです。

配管をまとめて新しくすることで、古い配管を広い範囲に残さずに済むため、今後別の場所から漏水が発生するリスクを減らせることが大きなメリットです。ただし、配管全体を交換するには工事にかかる費用や日数が大きくなりやすく、工事方法によっては壁や床を広い範囲で開口する必要も出てきますので、工事中の生活への影響も含めて検討することが大切です。

一方で、部分修理を繰り返す場合は、その都度費用がかかってしまう可能性がある反面、工事の範囲は狭く済むという特徴があります。どちらが良いということではなく、建物の状態やお住まいの状況に合わせて、よく相談しながら工事を選めることが大切です。

漏水箇所のみを修理するメリットと今回の工事例

二つ目の方法は、漏水している箇所を特定し、その部分だけを修理する方法です。全体的な配管交換と比べて工事範囲を小さくできるため、費用や工事にかかる時間を抑えられる場合があります。今回ご相談いただいたお客様は、ご家族の中に闘病中の方がいらっしゃるため身体への負担を減らしたいとの思いから部分修理をご希望されました。開口する範囲を最小限にとどめられるため、日常生活への影響を抑えながら進められる点も、部分修理の安心材料の一つといえます。ここからは実際の調査から修理完了までの流れを、写真とともにご紹介します。

まず、床にある点検口を開けて、スラブと呼ばれるコンクリート層との空間の状態を確認しました。

点検口から確認できる範囲には限りがあるため、ファイバースコープカメラを差し入れて内部を通っている配管や配線の様子をあわせて確認していきます。

配管の継手部分を手に取り、劣化やゆるみがないかを間近で確認

配管の継手部分を手に取り、劣化やゆるみがないかを間近で確認

床下だけでなく、室内側の壁にも点検口を設け、内部を通る配管の状態を確認します。

壁の一部を開口し、内部を通る配管の位置を確認

壁の一部を開口し、内部を通る配管の位置を確認

 

こうして複数箇所を点検しながら範囲を絞り込んでいく中で、床下を通っている配管に注目しました。床下には、保温材で巻かれた配管がまとまって通っています。

廊下の下を通る配管の様子。保温材で巻かれた配管が複数まとまって床下を通っている

廊下の下を通る配管の様子。保温材で巻かれた配管が複数まとまって床下を通っている

該当の配管を1本ずつ確認していったところ、配管保温材のつなぎ目部分に、わずかな水漏れが見つかりました。

つなぎめの上部から漏れた水が繋ぎ目の隙間から漏れてきていると思われます。

配管のつなぎ目部分。経年劣化によるとみられる損傷が確認できる

配管のつなぎ目部分。経年劣化によるとみられる損傷が確認できる

この部分をさらに詳しく確認したところ、洗面水栓につながる給湯用の銅管から水漏れがしていることが確認できました。

亀裂が見つかった配管のつなぎ目を、別の角度から確認

亀裂が見つかった配管のつなぎ目を、別の角度から確認

漏水箇所を特定できたことで、修理の方針を決めることができました。今回は、壁の一部をさらに開口して亀裂が生じていた部分の配管のみを交換してつなぎ直す形で修理を行いました。

亀裂のあった部分をつなぎ直し、新しい配管を設置

亀裂のあった部分をつなぎ直し、新しい配管を設置

修理を終えたあとは、水を流しながら、つなぎ直した部分から水が漏れていないかを確認します。あわせて下の階の天井への漏水も止まっていることを確認しました。

修理後、水回りの配管接続部分に漏れがないかを確認

修理後、水回りの配管接続部分に漏れがないかを確認

最後に、内装業者を入れて開口した床や壁を復元して作業を終えました。

開口していた床を養生シートで保護しながら、作業を終了させる

開口していた床を養生シートで保護しながら、作業を終了させる

このように、階下漏水は原因となっている配管を見つけるまでに、複数箇所を点検しながら少しずつ範囲を絞り込んでいく作業が必要になることがあります。天井や床を開ける作業を伴うため、お客様にはご不安をおかけしましたが、原因を特定できたことで無事に修理を終えることができました。今回のケースで湯用銅管のわずかな亀裂が原因でしたが、こうした小さな傷みは、実際に床や天井を開けて確認しなければわからないことも少なくありません。

階下漏水は、放置しておくと更に階下、またその階下へと順に漏水していくため、素早い対応が大切なトラブルです。「下の階から水漏れがあると言われた」「原因がわからず困っている」という場合には、階下漏水の対応に慣れて経験のある業者へご相談いただくことをおすすめします。水道工事エコライフでは、階下漏水の調査から修理まで、状況に応じて丁寧に対応しております。マンションや戸建てを問わず、漏水点検でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

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