「しっかりと蛇口を閉めたはずなのに、ポタポタ水が漏れてしまう・・」

そのような経験のある方も多いのではないでしょうか。

本記事では、蛇口からの水漏れの原因や修理方法、修理料金の目安についてプロが解説します。

蛇口からポタポタと水が漏れてしまう原因とは？

蛇口からポタポタと水が漏れてしまうのはなぜでしょうか。

まず、ひと口に蛇口といっても、様々なタイプがあります。

ご家庭でよく使われるのは以下の4つのタイプとなります。

• 単水栓（水・お湯のどちらかを、一つの吐水パイプから吐水するタイプ）
• ツーハンドル（水とお湯を混ぜて、一つの吐水パイプから吐水するタイプ）
• シングルレバー（ひとつのハンドルで水温と水流をコントロールできるタイプ）
• サーモスタット式（一定の温度を保って給水するタイプ。バスルーム等でよく利用される）

まずは、トラブルが起きた水栓（蛇口）のタイプを判別しましょう。

それぞれの水栓ごとに、水漏れが起きたときの原因や修理方法・費用について説明します。

単水栓・ツーハンドル水栓

単水栓・ツーハンドルタイプの水栓から水漏れしてしまうときの原因です。（どちらの水栓もハンドルを回して水を出し止めする仕様です。）

吐水口

単水栓・ツーハンドルタイプの吐水口から水漏れが発生した場合、蛇口の中の「ケレップ」とよばれるパッキン部品が劣化している可能性が考えられます。

ハンドルの根本

単水栓・ツーハンドルタイプのハンドルの根元から水漏れが発生した場合、「三角パッキン」と呼ばれる部品の劣化が原因だと考えられます。

パイプの根本

単水栓・ツーハンドルタイプのパイプの根元から水漏れが発生した際には、接合部のパッキンの劣化、または吐水パイプ（スパウト）自体が腐食している可能性があります。

壁付け水栓と壁の間

壁付の単水栓・ツーハンドルタイプと壁の間から水漏れが発生しているときには、パッキンもしくはシールテープの劣化が原因だと考えられます。

シングルレバー水栓

シングルレバー水栓から水漏れしているときの原因について解説します。

吐水口・レバーハンドルの下・蛇口の根本

シングルレバー水栓から水漏れが発生する場合、カートリッジの劣化が原因の可能性が高いです。

サーモスタット混合水栓

サーモスタット混合水栓から水漏れが発生する場合の原因について解説します。

スパウト・ハンドル

サーモスタット混合水栓のスパウトやハンドルから水漏れがおこる場合には、内部にある「開閉バルブ」が故障・破損している可能性が高いでしょう。

シャワーホース

シャワーホースから水漏れが発生する場合には、接続部のパッキン劣化、またはホースが破れてしまっていたり、穴が空いたりするなどして破損している可能性が高いです。

シャワーヘッド

シャワーヘッドから水漏れが発生する場合、シャワーヘッド自体が破損している可能性が高いでしょう。

蛇口からの水漏れに対する修理方法

蛇口からポタポタと水漏れが発生している場合には、実際にはどのような修理方法が考えられるのか、具体的な修理方法について解説します。

単水栓・ツーハンドル水栓

パッキンの交換　

パッキンは、ゴムなど経年劣化しやすい素材でできています。

水漏れが発生するほど劣化が顕著な場合には、交換が必要となる場合もあるでしょう。

パッキンには、様々な種類があるため、種類に応じて適切な部品を選ぶ必要があります。

また、パッキンが外側からは見えない場所にあるため、部品を交換する際にはドライバーなどの工具が必要となります。

水栓本体の交換

蛇口からの水漏れは劣化が原因のケースが多く、場合によっては水栓自体の老朽化がひどい場合もあります。劣化がひどい場合には、水栓本体を交換した方が確実に修理できます。

シングルレバー水栓

カートリッジの交換

シングルレバー水栓からの水漏れの場合、カートリッジの交換が必要となるケースが多いです。カートリッジは消耗品のため、定期的に交換する必要があります。

サーモスタット混合水栓

修理・交換

サーモスタット混合水栓からの水漏れの場合、部品が劣化・破損しているケースが多いため、バルブ（切り替え弁）を交換して修理をしましょう。

蛇口からの水漏れの修理費用の目安

「蛇口の水漏れを業者に頼むと、修理費用はどれくらいかかるのだろう？」

自分で修理をするのは、手間がかかる上、何かあると心配ですよね。また厳密にいえばカートリッジの交換などは、水道事業者（水道局）の許可を受けないとできないことになっています。

業者に頼んだ場合、修理費用の目安はいくらくらいなのでしょうか？

水栓の水漏れの修理料金は、作業内容によりますが、大体8,800円〜28,600円が目安です。

ただし、経年劣化をしているものは部品の交換だけでは直らないため、水栓本体を交換しなければ直らないこともあります。

パッキン交換

修理がパッキンの交換の場合、修理費用の目安は8,800円〜です。

水栓カートリッジの交換

シングルレバー式の水栓は、カートリッジの交換が必要になることが多いです。カートリッジの交換の目安は、18,600円〜23,100円です。

浴室サーモスタット水栓の切り替えバルブ（切り替え弁）交換

浴室のサーモスタット水栓のバルブ（切り替え弁）の交換費用の目安は17,600円〜20,900円です。

水栓本体を交換する場合

経年劣化により、損傷や劣化が激しい水栓は、水栓本体を交換する必要があります。

水栓本体をまるごと交換する場合の費用目安は、19,800円〜121,000円です。水栓はピンキリで一般的なものから高級品まであるため、かなり金額に幅があります。

水漏れの放置によるリスク・発生費用について

「水がポタポタ漏れているけれども、少量だからまあいいか」

実は、少量であったとしても、水漏れを放置することはさまざまなリスクにつながります。

水漏れを放置することによるトラブル

少量の水漏れだと思って放置していたら、水が急に止まらなくなることもあります。そのため、早めに修理をするのがおすすめです。

また、もし大量に水漏れにつながってしまった場合には、以下のようなリスクもあります。

• 腐食（水まわりだけでなく、他の家財が傷んでしまう）
• 集合住宅であれば、近隣に迷惑をかける可能性
• カビやシロアリの発生

そのため、蛇口からポタポタと水漏れが発生したら、早めに対応しましょう。

修理事例

写真は、東京都板橋区の新規お客様宅に伺ったときに撮影しました。

「使用年数11年の浴室サーモスタット水栓の、パイプの根本からポタポタと水漏れがしているので修理をしてほしい」とメールをいただき、その日のうちに伺いました。

まず点検から始めると、お客様が仰るように吐水パイプの根本から水漏れがしていました。さらによく見ると、シャワーの根本からもポタポタと少量の水漏れが発生していました。

パイプの根本は、パッキンを交換することで修理ができることを説明し、シャワーのほうは、経年劣化が進行しているため、シャワーホース本体の交換が必要なことを説明しました。

2ケ所の修理をするお見積り提案のほか、水栓の交換サイクルは10年から15年が目安ですので、この機会にサーモスタット水栓の本体を交換するご提案もさせていただきました。

しばし考えておられましたが、今回は修理のお申込みをいただき、パイプ根本のパッキン交換とシャワーホースを交換しました。

修理後は水漏れが直って、またしばらくは普通に使える状態になり、大変喜んでいただけました。

まとめ

蛇口からの水漏れが発生した際には、無理に自分で直そうとせず、業者に依頼しましょう。

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