「最近なんだか、床がきしむ音がするなと思っていたら、床下に水が溜まっていることに気づいた!」

こんな場合はすぐに、業者に連絡することが肝心です。本記事では、そのまま、水漏れを放置していたら、どのようなリスクがあるのか、どういったことが水漏れの原因になっているのか、そして、業者に依頼した場合、どのような処置をするのかを解説します。

床下の水漏れを放置していたらどうなる？

結露やカビの発生

床下の換気が不十分な場合、最近の高気密・高断熱の住宅事情だと、湿気がこもり、結露が発生しやすくなります。結露からさらに進んで、木材の腐食、シロアリの発生・繁殖などに繋がっていくおそれがあるので、早めの対処が肝心です。

また、床下は高温多湿でカビも発生しやすい環境になっています。一旦、カビが発生すると、カビの除去だけでは、根本解決になりません。適切に湿度の管理をして、そもそも、カビが繁殖しない環境にしないと容易に再発するからです。

柱や床など木材の腐食

高温多湿は、木材が腐りやすい環境でもあります。そのため、長期に渡って、高温多湿環境が持続されると、柱や床などが腐食を起こすようになってきます。腐食によって木材の組織が壊れると、変形が起こって、床はきしんだ音がするようになり、柱は耐久性が損なわれることになります。

春夏などはボウフラ、ハエ、蚊の発生

普段、ボウフラやハエは下水溝など、水が溜まっている場所に卵を産んで繁殖しています。床下に水が溜まっていると、気温の高い、春から夏の終わりにかけて、ハエや蚊が大量に発生する可能性があります。特に蚊は感染症を媒介する場合があります。

シロアリの発生

シロアリは湿気と光の当たらない場所を好み、水分を含んだ木材を餌にします。そのため、床下に水が溜まっている状態は、シロアリにとって、最も好都合な場所と言えます。

一度、シロアリが繁殖すれば、最終的に家屋の傾斜や倒壊など、大きな被害に発展する可能性もあります。そうなれば、シロアリを駆除しても、家屋は元に戻せません。シロアリは乾燥した環境を嫌うため、そうなる前に適切な湿度管理をすることで、シロアリが根付くことを防止出来ます。

家の床下に水が溜まる主な原因

給水官から漏水する原因

１．給水管の経年劣化

給水管の寿命は、給水管がどのような素材で出来ているかによって異なりますが、鋼管から水漏れがする主な原因は錆です。また、樹脂管、銅管などは経年劣化によってピンホール（小さな穴）があくことがあります。

そのため、新しい素材ほど、錆の対策がされているので、耐用年数が長くなっています。

・樹脂管

平成以降に登場した新しい素材なので、耐用年数は、３０年ほどです。

・硬質塩化ビニルライニング鋼管

水道管内部をビニル系樹脂でコーティングした給水管です。耐久年数は２０年から２５年くらいになります。

・亜鉛メッキコーテイングの水道管

昭和の時代に普及した水道管です。錆びやすいので、耐久年数は、１５年から２０年くらいになります。

お住まいの建築年度から、その間、一度も給水管を交換されていない場合は、寿命が概ね、予測できることになります。

２．給水管の抜け・はずれや破損

地震があった地域では、その後に水が出なくなってしまう場合が少なくありません。その理由は、地震の揺れによって、水道管の繋ぎ目の部分のナットがはずれたり、繋ぎ目や水道管自体が破損してしまうためです。目視出来る範囲で損害が無かったように思えても、実際はそのような被害が隠れている場合があります。まだ、耐震性のある水道管は普及しきっていないため、こうった災害による事故は水漏れを疑うべき理由となっています。

排水管から漏水する原因

1．排水管の経年劣化

給水管同様、排水管も錆の発生などにより、排水管自体にヒビが入るなどして劣化していきます。排水管の耐久年数は給水管同様、素材によって変わります。主な排水管種類は以下のようなものがあります。

・亜鉛メッキ鋼管

主に鉄の表面に亜鉛をメッキ加工したもので、鉄より先に亜鉛が腐食するため、鉄の腐食を抑制することができる工法によるものです。耐久性は約２０年です。

・炭素鋼鋼管

炭素銅を材料にした、亜鉛メッキ加工があるものとないものがあります。平均して、耐久年数は２０から２５年です。

・硬質ポリ塩化ビニル管

塩化ビニルの重合により得られる腐食に強い、合成樹脂で出来た配管です。耐久年数は約３０年です

・鋳鉄管

ねずみ鋳鉄を使用した配管です。合成樹脂系の管に比べると強く、金属材料の中では腐食に強く、電気抵抗が高いため電食の影響を受けにくい特徴があります。耐久年数は３５から４０年です。

排水管の場合は使用頻度だけでなく、流れ出る汚れの質なども、耐久年数に影響を及ぼすと考えられます。

2．排水管の抜け・はずれや破損

給水管同様に、地震の振動・衝撃などにより排水管接合部のナットにゆるみが生じたり、接合部の破損などから、水が漏れることがあります。

3．排水つまりによるオーバーフロー

排水つまりが原因で床下に水が漏れることもあります。排水管に異物がつまると、排水が十分出来なくなり、ひどくなると、水が流れなくなって逆流することもあります。こういった、つまりから起こって、水が溢れる状態をオーバーフローと言います。このオーバーフローが原因で、床下に水が溜まることがあります。

その他の原因（雨水の侵入・地下水）

通気口の位置によっては、雨水が浸入してきて、床下に水が溜まる場合があります。また、コンクリート基礎工事のの不具合や劣化などで、雨水が侵入する場合もあります。また、地震による被害が原因で床下に地下水が発生する場合もあります。

どういう修理が必要になるのか

水が溜まっていると点検も修理も出来ないのでまずは排水が必要

まずは床下に溜まっている水を排水ポンプで汲み出します。一般的な排水ポンプは排水しても水深３－４ｃｍくらい残ってしまうのですが、当社保有の排水ポンプは１ｃｍ以下まで排水できる優れものです。この状態になってから、本格的にどこから漏水をしているのか、調査していきます。

漏水調査をして水が溜まった原因を突き止める

溜まっていた水の排水後に、漏水箇所を特定していきます。
給水管の水漏れ、排水のオーバーフロー、その他の原因まで調べていきます。

水が溜まった原因の修理

原因が給水管や排水管といった設備であれば、原因に応じて、該当箇所を適切に修理します。排水管に異物が詰まっていたことが原因であれば、異物除去をします。給水管や排水管自体に破損がある場合は管交換などの修繕をします。ナットが緩んでいるような場合は、ナットを絞めて漏水が止まることを確認します。そして、すべての修理が終わった後、再び床下に水が溜まってこないか確認をします。

数日以内に乾燥するように考える

床下から排水、問題箇所の修理後、数日以内に乾燥させないと、また、高温多湿の状態となっていきますので、その対策が必要です。床下が濡れている状態は床材など木材によってはよくない環境です。

当社では通気や湿気取りを考えた対策とアドバイスを行っております。

まとめ

床下に水が溜まったことに気づけば、なるべく早く対処しなければ事態は悪化していきます。軽度のうちに対処すればするほど、必要な工事が簡単かつ迅速に行なうことが出来ますし、費用も抑えることが出来ます。床下に水が溜まっている場合は、すぐにご連絡をいただいて点検と修理のお申込みをお願いいたします。点検時にかかる費用の説明など丁寧に対応させていただきます。

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