これでTOTOトイレの手を洗う水がでないトラブルが解決したよ
トイレの手洗い管(トイレタンクの上にある手を洗う水が出るところ)から水が出ないと、手を洗えなくて不便ですし、場合によってはタンク内への給水ができず次から水が流せなくなってしまいます。手洗い管の水が出ないトラブルは、自分で部品交換することで解決できる場合があるのでやってみるのも一つの手です。今回は、TOTOトイレの手を洗う水が出ないトラブルを自力で解決する方法を解説します。
トイレのタンクに水がたまる仕組み
どのような部品を交換するかわかりやすくするために、トイレタンク内でどのように水がたまるかを解説します。
レバーハンドルを回すと鎖に引っ張られてフロートバルブ(ゴムフロート)が持ち上がり、タンク内の水が便器に流れます。タンク内の水が流れ切るとフロートバルブが自重で閉まります。
タンクの水が減るとボールタップの浮き玉が下がり、ボールタップのバルブから給水が始まります。水位が上昇するとボールタップの浮き玉も上がって、バルブが閉まり給水が止まります。
手洗い管トラブルのキーアイテム!ダイヤフラムってどんな部品?
TOTOトイレの手洗い管トラブルを解消するための重要な部品が、ダイヤフラムです。
ダイヤフラムとは、1999年以降に製造されたTOTOのタンク式トイレに使用されている、トイレ内の空気圧の調整を行う部品のことです。上記のタンク内のボールタップはダイヤフラムにより作動していることが多いです。ダイヤフラムによって水を出したり止めたりすることができます。ダイヤフラムはゴム製のパッキンの部品なので、長期間の使用等でこのゴム部が摩耗、破損するとタンク内の給水機能に支障が出て手洗い管の水が出なくなることがあります。
TOTOのダイヤフラムはおおよそ5年から10年が寿命のようなので、長年同じダイヤフラムを使用している場合は手洗い管のトラブルが生じやすくなります。ダイヤフラムを交換することで、手洗い管トラブルが解消できる可能性があります。
ダイヤフラムの交換方法!
ダイヤフラムを自分で交換する手順を解説します。
①止水栓を閉める
止水栓の位置を確認し、マイナスドライバーで右方向に止まるまで回します。その後、タンク内の水を流します。
この時しっかりと止水栓を閉めておかないと、のちの作業で水が噴き出して家財がぬれたり家が浸水したりするおそれがあるので、閉めたことをきちんと確認しましょう。
②タンクのふたを外す
タンクのふたを開けて内部を確認します。
このとき、浮き玉レバーの付け根がタンク中心にあることを確認してください。浮き玉レバーの付け根が向かって右か左にある場合、ご家庭でのダイヤの交換は難しいので専門業者に相談してください。
③ボールタップカバー・浮き玉レバーを外す
ボールタップカバーがセットされている場合は外してください。
浮き玉レバーの根本をつまみながら持ち上げて外します。
④ナットを外す
ボールタップを手で支えながら、ナットを手で左に回して外します。
⑤ダイヤフラムを外す
ダイヤフラムをつまんで取り外します。
⑥ダイヤフラムを交換する
新しいダイヤフラムを取り出し、クリーニングピンが出てくることを確認します。
クリーニングピンがセットされていないと、水量調節がうまくいかずに止水不良になったり水が噴き出すおそれがあります。
確認出来たら、新しいダイヤフラムをボールタップの切り欠きの形に合うように差し込みます。
⑦外したものを元に戻す
・ナットを手で右に回して閉めます。
・浮き玉レバーを取り付けます。このとき浮き玉レバーの両方の突起がカチッというまで差し込んでください。
・ボールタップカバーがある場合はセットします。
・タンクのふたを元に戻します。
⑧止水栓を開ける
マイナスドライバーで左に回して止水栓を開けます。
タンクに給水させて、水が止まることを確認します。
TOTOダイヤフラムの適合
トイレタンクの種類によって購入すべきダイヤフラムが異なるので、参考情報を記載します。
1999年以降に製造された次の品番のトイレタンクにはダイヤフラムが使用されています。
トイレタンクに向かって右側に洗浄レバーがあるトイレ(タンク形状に丸みのあるピュアレストEX等を除く)はTOTOの「TH405S」または「HH11113」品番のダイヤフラムを購入してください。
左側に洗浄レバーがあるトイレタンクには適合しないためご注意ください。
購入決定はご自分でも確認されてからお願いいたします。
TOTOトイレタンク品番
SH30BA、SH30BAK、SH31BA、SH31BAK、SH32BA、SH32BAK、SH33BA、SH33BAK、
SH80BA、SH80BAK、SH81BA、SH81BAK、SH90BA、SH90BAK、SH91BA、SH91BAK、
SH92BA、SH92BAK、SH93BA、SH93BAK、SH350BA、SH350BAK、SH351BA、SH351BAK、
SH370BA、SH370BAK、SH371BA、SH371BAK、SH380BA、SH380BAK、SH381BA、SH381BAK、
SH390BA、SH390BAK、SH391BA、SH391BAK、SH474BA、SH474BAK、SH475BA、SH475BAK、
SH560BAK、SH561BAK、SH564BA、SH564BAK、SH565BA、SH565BAK、
SH670BA、SH670BAK、SH671BA、SH671BAK、SH680BA、SH680BAK、SH681BA、SH681BAK、
SJ80BABF、SJ80BAKF、SJ81BABF、SJ81BAKF、SJ475BBBF、SJ475BBKF、
SJ476BBAFK、SJ476BBKF、SJ477BBAFK、SJ477BBAFP、SJ477BBKF、
SJ726BBAFK、SJ726BBAFP、SJ726BBAFP、SJ727BBAFK、SJ727BBAFP、SJ727BBKF、
SS125BABF、SS125BAKF、SS370BABF、SS370BAKF、SS371BABF、SS371BAKF、
SS380BABF、SS380BAKF、SS381BABF、SS381BAKF、SS390BABF、SS391BABF など
難しいときはプロにご相談を!
ご家庭でもできる手洗い管のトラブル解消方法を解説しましたが、場合によってはトラブルの原因がダイヤフラムのみではなく複合的なもので、解決が難しい場合もあります。また、ご紹介した手順の中においても、「部品がうまく外れない」「外した部品が元に戻らなくなってしまった」といった困りごとが起きることもあり得ます。そのようなときに無理に解消しようとすると、トイレタンク内を破損してしまったり、水漏れを起こしてしまったりと二次災害を起こしてしまう可能性があります。
困ったときには、無理をせずに水回りのプロにご相談することをおすすめします。ご家庭で対応できない時はせひ当社の修理サービスをご利用ください。