タンク式トイレの水漏れ 原因と解決方法とは
タンク式トイレの水漏れに気がつくきっかけは、やはりトイレの床にできた水たまりかもしれません。一見すると「便器下の床から水が染み出ている？」と思うかもしれませんが、実はほとんどの場合、原因はトイレタンクや接続パーツが原因のケースが多いです。対応が遅れると、被害の悪化が心配になってきます。
この記事では、水漏れの場所や症状について詳しくご紹介し、考えられる原因や修理方法について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
タンク式トイレの種類
タンク式トイレには、上の写真のように2種類のタイプがあります。タイプによって水漏れの原因が異なるため、まずはお使いのトイレがどちらのタイプかを確認してみましょう。
平付タイプのトイレ
平付けタイプは、トイレタンクが便器と密着せず、少し離れた壁に取り付けられているタイプのトイレを指します。トイレタンクと便器の間は「洗浄管」というパイプで繋がっています。このタイプのトイレはタンクを壁に設置することでスペースを節約できるため、トイレの面積を広く取れないユニットバスでよく見られます。
密着タイプのトイレ
密着タイプは、トイレタンクと便器が密着した形で取り付けられているトイレを指します。このため、タンクと便器の間に「洗浄管」と呼ばれるパイプが存在しません。また、このタイプにはタンク上部に手洗い機能が付いたものも多く見られ、限られたスペースでも機能的に使用できる設計が特徴です。
水漏れする可能性がある箇所と原因・修理
水漏れがどこか調べるにあたりパーツの取り外しを自分で行う場合は、必ず止水栓を閉めて行うようにしましょう。止水栓を閉めずにナット等を緩めると、水が吹き出してしまいますので注意が必要です。
手洗い管から水漏れ
手洗い機能がついたタンクは、手を洗った水がそのままタンク内へと流れます。無駄を減らして効率的に水を使えるのが特徴です。しかし、時にここから水漏れが生じる場合があります。
手洗い管が破損している
手洗いのパイプが折れたり、内部のパイプが損傷した場合、水漏れを引き起こすことがあります。手洗い管に損傷がある場合は新しいものに交換し対応します。
手洗い管から水が流れ続けている
手洗い管から水が流れ続ける症状は、トイレタンク内の止水システムに関連するボールタップの不具合や、フロートバルブ、排水弁の劣化が原因として考えられます。ボールタップは、タンク内の水量調節を行っている部品で、フロートバルブは、タンク底の排水弁にあたる部品です。タンク内は常に一定の水量を保つように調節されています。止水システムの一部に問題が生じると、タンク内の水量を維持しようとして誤作動が発生し、水が流れ続けます。タンク内の構造や止水システムについてはページ下部の「タンク内で水が流れ続けている水漏れ」の項で詳しくご説明しておりますので、ご参照ください。
給水ホースとタンクの接合部から水漏れ
トイレタンク内へ水を給水するため給水管や給水ホースと、トイレタンクの接合部から水漏れが生じている場合、接合部に使用されているナットの緩みや、中のパッキンの劣化が水漏れの原因として考えられます。修理の際は、ナットを締め直すか、パッキンに劣化がみられる場合は交換を行います。
ご自身で修理を行う場合は、必ず止水栓を閉めてから作業を始めましょう。ナットを締め直す際は、過度な力を加えず適度な力で行うよう気をつけてください。強く締めすぎると、かえって部品を損傷してしまう恐れがあります。また、部品を交換する際には、交換部品が純正のものであるか、または同じ規格のものかを確認してから行うと安心です。
タンクと便器接合部の水漏れ
タンク下から水漏れが生じている場合、平付けタイプか、密着タイプのトイレかで原因が違ってきます。
平付タイプのトイレ
このタイプのトイレでは、トイレタンクと便器の間を接続する「洗浄管」というパイプが設置されています。洗浄管があるトイレの水漏れの場合には、以下のような原因が考えられます。
- トイレタンク内側の底にあるパッキンの劣化（タンクと洗浄管を接続する部分）
- トイレタンクと洗浄管の接合部にある袋ナットの緩み、または袋ナット内のパッキンの劣化や破損
- 便器と洗浄管の接合部にある袋ナットの緩み、または袋ナット内のパッキンの劣化や破損
ナットの緩みが原因の場合は、締め直して調整します。ナットやパッキンに劣化が見られる場合は、新しいものに交換して修理を行います。
密着タイプのトイレ
密着タイプのトイレとは、トイレタンクと便器が密着しているものを指します。タンクの裏底には「密着パッキン」という大きな円形のパッキンが取り付けられており、便器とは太くて長めの「密着ボルト」で接合されています。密着タイプのトイレでタンク下から水漏れが見られる場合、この密着パッキンの劣化や損傷、または密着ボルトの緩みが原因である可能性があります。
また、手洗い管があるケースで、トイレタンクが二重構造になっているタイプでは、手洗い管からの水を内部タンクへ流す役割のある部品(パッキン)が外部タンクの蓋の裏側に取り付けられています。
このパッキンが劣化して変形してしまうと、水が内部タンクへ流れず、外部タンクと内部タンクの隙間に溜まり、水漏れを引き起こす可能性があります。
修理は、劣化したパッキンを取り除き、内部タンクのフタ部分に「整流ジャバラ」という部品を装着し水の通りを整えます。
タンク内で水が流れ続けている水漏れ
タンク内で水が流れ続ける原因は、便器内で水が流れ続ける場合と同じである可能性が高いです。この二つの症状(どちらか一方でも)がみられた場合はタンク内の器具に不具合が生じているかもしれません。
具体的には、トイレタンク内のボールタップ止水の不具合、またはタンクの底にある排水ゴムの劣化が考えられます。
具体的には、トイレタンク内のボールタップ止水の不具合、またはタンクの底にある排水ゴムの劣化が考えられます。
ボールタップとは、タンク内にある浮き球のような器具で、タンク内の水量を調整する役割を担っています。この器具に不具合が生じると、タンク内に水が貯まりすぎてしまい、オーバーフロー管から余分な水が便器へと流れ続けることがあります。通常は、オーバーフロー管から水が流れ出ない水量に保たれています。
オーバーフロー管は、タンク内の水が一定量を超えた際に水が溢れ出ないよう、排水の役割を果たしています。オーバーフロー管に流れ込んだ水は便器内を通過し、そのまま排水される仕組みになっています。修理の際は、ボールタップの水量を調整するか、必要に応じてボールタップの交換をします。また、排水ゴムが劣化している場合は、新しいものに交換することが推奨されます。
便器内で水が流れ続けている水漏れ
便器内で水が流れ続けている水漏れの原因として、トイレタンク内で水を貯めたり、排出したりする器具に不具合が生じ、水が便器内へ漏れ出している可能性が考えられます。このような症状が見られる場合、タンク内から「ポタポタ」と水が滴る音が聞こえたりするケースも多いです。原因をさらに詳しく知りたい方は、当ページ中ほどにある「タンク内で水が流れ続けている水漏れ」の項をご参照いただければと思います。
便器下と床の接合部の水漏れ
一見すると便器下の床から水が染み出ているように見える水漏れでも、実際にはトイレタンクや便器との接続部、またはウォシュレットの水漏れが原因であることが多いです。トイレ上部から漏れた水が便器の外周を伝って、便器と床の隙間から染み出ているように見えている可能性が高いのです。
もし、上部に水漏れが見られない場合には、便器と床を固定する「フランジ」の接合部に使用されているパテの劣化が疑われます。便器下のパテを交換する際は、便器を一度床から取り外す必要があります。（パテ式ではないトイレもあるので事前に調べる必要があります）
まとめ
これまで、水漏れについて考えられる原因と修理方法についてご紹介してきました。トイレの水漏れは、時間が経つと床下に水が染み込み、被害が拡大する恐れがあります。できるだけ早めの対応をお勧めいたします。
ご相談・お申し込み
ご相談・お申し込みフリーコール：
メールフォームURL：
https://suidoukoji.com/写真送信フォーム
対応日時
9:00 ~ 18:00 (土日祝も営業)
対応エリア
【埼玉県】
上尾市 朝霞市 入間市 桶川市 春日部市 加須市 川口市 川越市
北本市 行田市 久喜市 熊谷市 鴻巣市 越谷市 さいたま市 坂戸市
幸手市 狭山市 志木市 白岡市 杉戸町 草加市 鶴ヶ島市 所沢市
戸田市 新座市 蓮田市 羽生市 東松山市 日高市 富士見市 ふじみ野市
三郷市 宮代町 三芳町 八潮市 吉川市 和光市 蕨市
【東京都】
足立区 荒川区 板橋区 稲城市 江戸川区 大田区 葛飾区 北区
清瀬市 国立市 江東区 小金井市 国分寺市 小平市 狛江市 品川区
渋谷区 新宿区 杉並区 墨田区 世田谷区 台東区 立川市 多摩市
中央区 調布市 千代田区 豊島区 中野区 西東京市 練馬区 八王子市
東久留米市 東村山市 東大和市 日野市 府中市 文京区 三鷹市 港区
武蔵野市 目黒区
【千葉県】
市川市 柏市 鎌ヶ谷市 流山市 松戸市
