洗面台 つまりを自分で直す方法をプロが解説
洗面台のつまりは、ご家庭にある物や身近なお店で購入できる物を使って自分で直すことができます。
ご自分で直すことができれば、費用を抑えることができますし、業者の選定をして見積を依頼して… と手間を省けるのですぐに解決することが可能です。
今回はご家庭で実践できる洗面排水つまりの解消法について解説いたします。
紹介する方法で直せばほとんどの場合に排水の流れがよくなるはずです。
洗面台のつまりでお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
洗面台のつまりを自分で直す方法
洗面台のつまりを自分で直すときは、ホームセンターや薬局に売っている「パイプユニッシュ」と排水つまりを直すときによく使われる「ラバーカップ」を使うのがおすすめです。
パイプユニッシュは一個300円ほど。
ラバーカップは1本1,000円ほどで購入することができます。
今回はこの2つを使い、徹底的に排水つまりと戦う方法についてご紹介します。
パイプユニッシュでつまりを溶かす
まず、パイプユニッシュを使ってつまり物を柔らかくします。
パイプユニッシュはジョンソン株式会社が製造販売しているパイプクリーナーで、髪の毛や油汚れを分解する成分が含まれています。
強粘度ジェルがパイプに密着して、こびりついたつまり物を柔らかくし汚れを流しやすくするという仕組みです。
洗面所のつまりの原因として特に多いのが髪の毛です。
パイプユニッシュには髪の毛を分解するのに優れている水酸化ナトリウムが主成分として配合されており、排水つまりに効果的です。日々のつまり予防としてもおすすめです。
また、殺菌・漂白作用を持つ次亜塩素酸塩も含まれているため悪臭にも効き目があります。
【パイプユニッシュの使い方】
- パイプユニッシュの効果を十分に得るために、まず排水口やヘアキャッチャーの汚れを取り除く。
- パイプユニッシュの液を直接ボトルから排水口に注ぐ。
適量はパッケージ側面に記載されている目盛りを目安にします。
排水つまり解消の場合は4~5目盛り。 - 注ぎ入れたら15分~30分ほど放置した後、流水で十分にすすぐ。
なかなか改善しない場合は、パイプユニッシュを繰り返し使用すると効果を得られるので試してみてください。
ラバーカップを使う
パイプユニッシュでつまり物を柔らかくしたら、ラバーカップを使ってつまり物を押し出します。
排水口にゴム部分を密着させて真空状態を作り、引いて押すを繰り返すことで排水につまった異物を押し込みつまりを解消するという仕組みです。
パイプユニッシュでつまり物をあらかじめ柔らかくしておくことで、ラバーカップを使うときにつまり物がより流れやすくなります。
ラバーカップはトイレのつまりを改善するときに使われることが多いですが、洗面台のつまりにも有効です。
ホームセンターやドラッグストアで手軽に購入することができますよ。
【ラバーカップの使い方】
- 止水栓または元栓を閉める。
- 水を溢れない程度に溜める。
最低でもラバーカップのゴム部分が浸かる程度まで溜めるとより効果的です。 - ラバーカップのゴム部分を排水口に被せる。
- ラバーカップ内の空気を押し出すようにゆっくり押し込む
- 密閉状態になったラバーカップを引く。
- 4、5を何回か繰り返し行う。
パイプユニッシュを使ってつまりを直すときの注意点
パイプユニッシュは、放置する時間が長ければ長いほどつまり物が落ちるというイメージがありますが、放置のしすぎは逆効果です。
長時間放置すると、せっかく剥がれたつまり物が再びパイプでつまってしまう可能性があります。
長く放置するよりも定期的に使用する方が効果的なので、使用する際はメーカーが推奨している時間を守りましょう。
また、パイプユニッシュは必ず水で流すようにしてください。
お湯で流してしまうと急激な温度変化によって塩素系成分の分解が進み、有毒ガスを発生させる危険性があります。
呼吸困難や吐き気を引き起こすこともあるので気をつけてください。
もし、間違えてお湯で流してしまった場合は速やかにその場から離れて、換気扇を回して空気の入れ替えをしましょう。
空気の流れを作ることで有毒ガスの濃度を下げることができます。
洗面台に換気扇がない場合は扇風機やサーキュレーターを使って空気の入れ替えをするもの効果的です。
パイプユニッシュは強い成分を含んでいるので、使用時はゴム手袋やマスクを着用して注意しながら使うと安心ですよ。
ラバーカップを使ってつまりを直すときの注意点
ラバーカップは簡単につまりを直せる便利なアイテムですが、使い方を間違えると逆につまりを深刻化させる可能性があります。
トイレのつまりでラバーカップを使用する場合は、押し込んだあと勢いよく引っ張ることで排水つまりが直りますが、洗面台などその他のつまりは引いて押しこむを繰り返すことで解消します。
使い方に違いがあるので間違えないように気をつけましょう。
また、最初に元栓を閉めておかないと排水つまりが治ったときに、洗面台から水が溢れてしまう恐れがあります。
元栓を閉めていても、作業中に水が飛び散ることがあるので、あらかじめ洗面台の床に新聞紙やタオルを敷いて対策しておくと安心です。
ラバーカップのお手入れ方法
ラバーカップを使った後はきちんとお手入れをしてください。
そのまま放置していると雑菌の繁殖、悪臭やコバエが発生する原因となります。
ラバーカップの正しいお手入れ方法は、しっかり水洗いして天日干しすることです。
もともとラバーカップは汚れがつきにくいように加工されているため、洗剤を使わなくても汚れを落とすことができます。バケツの中に水を入れて、その中でこすり洗いするだけでOKです。
むしろ洗剤を使ってしまうとラバーカップのゴム部分を劣化させてしまうので注意しましょう。
パイプユニッシュとラバーカップは異物のつまりには不向き
今回ご紹介したパイプユニッシュとラバーカップを使う方法は、髪の毛や皮脂汚れのつまりには効果的ですが、歯ブラシや綿棒といった洗面台にある異物(固形物)のつまりを直すときには不向きです。
というのも、パイプユニッシュはプラスチック類やビニール、紙、布、ゴム、金属を溶かすことができないため、それらがつまっている場合は排水つまりを解消することができません。
また、ラバーカップも同様に固形物には不向きです。
無理矢理押しだそうとすると固形物を変な場所でつまらせてしまい、結果的に業者でも対応が難しいほどの排水つまりを引き起こしてしまう可能性があります。
そのため「異物を落とした」という心当たりがあるときは、自分で解決するのではなくプロに相談して直してもらうのがおすすめです。
まとめ
今回はパイプユニッシュとラバーカップを使用する方法を紹介しました。
髪の毛のつまりであれば、まずパイプユニッシュでつまり物を柔らかくして、その後ラバーカップでつまり物を押し出すことで排水つまりを解消することができます。
業者に依頼するよりも費用を抑えることができるので、自分で出来そうであればこの2つを使って対応してみてください。
また、排水つまりを直したら再発を防ぐために日頃のお手入れが大切です。
こまめな清掃を心がけ、一週間に一度パイプユニッシュを流すと髪の毛を溶かしてくれるので排水つまりの予防になります。
排水つまりでお困りの方は、まずはご自身で直してみてそれでも難しそうであれば当社のような水回りのプロにご相談ください。
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