INAXトイレの折れたオーバーフロー管交換|突然の水漏れを解決した修理事例
トイレの水が止まらず、タンクから便器の中へ水が流れ続ける症状の原因は、タンク内部にあるオーバーフロー管が折れている可能性があります。今回は、INAXトイレのタンク内部でオーバーフロー管が折れていたことが原因で起きたトラブルを、部品交換によって解消した事例をご紹介します。
トイレタンクから便器に水が流れ続けて止まらない
先日、お客様より「トイレのタンクから便器に水が流れ続けて止まらない」というご相談をいただきました。お話を伺うと、数日前からチョロチョロと水の流れる音が気になっていたとのことでした。ただ、流れる水の量が少量だったこともあり一時的なことかもしれないと、しばらく様子を見ていたところ、急に流れる水の量が増えて水が流れっぱなしになったそうです。水道料金への影響も心配になり、ご相談をいただいた形です。
早速お伺いして現場を確認したところ、便器や床に目立った破損や水漏れの跡は確認できませんでした。そこでタンクのふたを開けて内部を点検したところ、原因はすぐに判明しました。タンクの中にある「オーバーフロー管」という部品が、根元から折れてしまっていたのです。
オーバーフロー管は、タンクのふたを開けない限り目にすることのない部品のため、あまり聞き慣れなかったり、そもそも存在を知らなかったりという方も多いかもしれません。次の章では、この部品がどのような役割を持っているのかをご説明します。
オーバーフロー管とはどんな部品なのか
オーバーフロー管とは、トイレのタンクの中に立っている筒状の部品のことです。タンク内の水位は、主にボールタップ(給水装置)によって調整されています。一方でオーバーフロー管は、水位が異常に上昇した際に、あふれた水を便器側へ逃がす役割を担っています。
これらの部品がなければ、給水がうまく止まらなかったときに困ったことが起こります。水がタンクの外へあふれ出し、床が水浸しになってしまう可能性があるのです。オーバーフロー管は、そうした事態を防ぐために欠かせない存在です。
INAX(現LIXIL)のトイレタンクでは、主に3種類の高さのオーバーフロー管が使われています。タンクの大きさや型番によって、適した高さが異なるためです。同じように見えても、実はサイズが違うということもめずらしくありません。
素材には主に樹脂が使われています。常に水に触れている環境のため、年数の経過とともに少しずつ劣化が進みます。目安として、設置から20年前後が経過すると著しく劣化が進み、根元から折れてしまうことがあるのです。
厄介なのは、劣化が進んでいても見た目にはほとんど変化がわからない点です。ひび割れや変色があらかじめ見つかることは少ないのが実情です。ある日突然、タンクから水が流れ続けるという症状で気づく、というケースが多く見られます。
今回のお客様のトイレも、外観からは古さをあまり感じさせない状態でした。しかし内部の部品には、日々の使用によって少しずつ負荷がかかり続けています。見えない部分だからこそ、症状が出たときの早めの点検が大切になります。
部品選定はタンク品番が重要
オーバーフロー管の修理で特に注意したいのが、部品選びです。折れた部品を見ただけでは、正確なサイズを判断することが難しいためです。
というのも、オーバーフロー管は取り付け部のサイズが異なるだけで取り付けることができません。上から見ても取り付け部のサイズはわかりません。
そこで頼りになるのが、タンクに記載されている「品番」です。
イナックスやリクシルの場合はタンクの左側面の下のほうに品番が記載されたシールが貼ってありますので部品を正確に特定できます。
もし品番を調べずに部品を選んでしまうと、思わぬトラブルにつながります。サイズが合わずタンクに取り付けられなかったり、無理に組み込んでも水漏れが再発してしまったりする可能性もあります。メーカーや型式によって使われている部品は異なります。だからこそ、正しい部品を選ぶことが修理を成功させる大きなポイントになります。
オーバーフロー管の交換工事
品番から適合する部品を確認できたところで、実際の交換作業に取りかかりました。
まず、水道の元栓を閉め、タンク内の水を抜きます。その後、タンクを固定しているネジを緩めます。そして便器からタンクを取り外します。タンクを外す際は、床や便器を傷つけないよう、丁寧に作業を進めることが大切です。
オーバーフロー管はタンクの底に固定ネジで留められています。そのネジを外して、古い部品を取り出しました。

続いて、あらかじめ用意しておいた新しいオーバーフロー管を取り付けます。向きや高さを確認しながら、しっかりと固定ネジで固定していきます。ここでの取り付けが甘いと、後々水漏れの原因になってしまいます。作業は慎重に行いました。
新しい部品の取り付けが終わったら、タンクを便器の上に戻して固定します。タンクと便器の間には、水漏れを防ぐためのゴムパッキンなどの接続部材が使われています。
固定が終わったら、閉めていた水道の元栓を開き、タンクに水をためていきます。水がたまっていく間も、タンクの底や接続部分から水がにじみ出ていないか、目を離さずに確認しました。
交換後の確認とまとめ
タンクに水がたまったところで、実際にトイレを流して動作を確認しました。給水も排水も問題なく行われました。以前のように、タンクから水が流れ続ける現象は見られなくなりました。
しばらく時間を置いて、再度タンク内をのぞきました。水位が安定していることを確認しました。また、ゴムパッキン周りから水がにじんでいないことも確認しています。あわせて、タンクのふたを閉めた状態でも異音がしないかを確認しました。これでお客様のトイレは、以前と変わらず快適にお使いいただける状態に戻りました。
今回のように、設置から20年前後が経過したトイレでは、オーバーフロー管の経年劣化による同様の症状が起こることがあります。「タンクから水が流れ続けている」「水を流していないのに音が止まらない」といった症状が出ていることがあるかもしれません。そのような場合は、オーバーフロー管の破損も原因のひとつとして考えられます。
少しでも異変を感じたときは、早めに点検・修理を依頼することが大切です。それが被害を大きくしないための一番の近道になります。長年ご使用のトイレで気になる音や症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。水道工事エコライフでは、現地調査のうえ、お客様の住宅の状況に合わせた最適な工事方法をご提案いたします。
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